report|大館市歴史まちづくりシンポジウム2017

こんにちは。

今日のブログは
新年度への期待をさらに盛り上げてくれるようなニュースのご紹介から。

大館市が策定した「大館市歴史的風致維持向上計画」が、平成29年3月17日に国からの認定を受けました。
大館市歴史的風致維持向上計画の認定について(大館市ウェブサイト)

そして3月18日には、ホテルクラウンパレス秋北にて、

大館市歴史まちづくりシンポジウム

がおこなわれました。
当日は一般からの参加も多く、みなさんシンポジウムの開始を今か今かと待ちわびている様子でした。

そして開会。
オープニングを飾ったのは大館ばやし保存会
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寄せ囃子~祇園囃子~剣囃子~帰り山車 の四演目が披露されました。市民の耳になじんだお囃子が会場を盛り上げます。

福原市長による開会の挨拶後、弘前市長・葛西憲之氏による基調講演がありました。
テーマは「弘前市の歴史を活かしたまちづくりについて」。
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弘前市が策定した「弘前市歴史的風致維持向上計画」は、既に国の認定を受けています(大館市は北東北で2番目の認定)。
それだけに、聴衆の皆さんも興味津々。
弘前市がもつ歴史的建造物には、弘前城、前川國男による一連の建築物、洋風建築…枚挙にいとまがありません。
歴史的建造物の整備は観光につながるもの、と葛西市長は強調します。

面白い!と思ったのが、弘前城石垣整備事業。なんと、工事の一連の工程を公開したのです。
また、国内外へのPRの一環として、工程をタイムラプスで撮影し、Youtubeで配信しました。
下の動画はその一つ。参加者を募った曳家の様子を捉えたものです。

整備期間中に観光客が減少するかもしれない…そんなピンチをイベント化・話題化によって克服しました。
歴史まちづくり=観光振興という弘前市の考え方には、学ぶことがたくさんあるように思われました。

続いて、国土交通省・大臣官房審議官の梛野良明氏が、全国における歴史まちづくりの動きについて、話題提供をしました。
歴史まちづくり法の概要や、「歴史的風致」の定義など、計画策定におけるガイドラインなどについて、他県の事例も豊富に交えて説明してくださいました。

第一部を締めくくったのが、大館市内の団体の事例発表です。
北羽歴史研究会、高校生まちづくり会議HACHI、オオダテボンドガールのメンバーが、活動内容と理念を話しました。
まちで起こる活発な動きについて聞いていると、こちらもわくわくします!

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さて、第二部はいよいよパネルディスカッション。
コメンテーターとして北原啓司氏(弘前大学教授)、パネリストとして葛西憲之氏(弘前市長)、門脇光浩氏(仙北市)高橋大氏(横手市長)清野宏隆氏(文化財保護審議会会長)、コーディネーターとして福原淳嗣氏(大館市長)が登壇しました。
テーマは「歴史を活かしたまちづくりについて」。

仙北市は「四季色彩」というキャッチフレーズに基づき、四季折々の顔を見せる自然、民俗行事、そして角館の重要伝統的建造物群(通称:武家屋敷通り)を紹介しました。この建造物群を保存するための取り組みとして、有識者・有志による団体があり、災害等に備えた組織やその活動を説明しました。
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大館市は過去に大火を経験しており、文化財を保存・維持するために仙北市の活動に学ぶことは多そうです。

横手市は「持続可能な歴史まちづくり」と題し、食と特産品、伝統的な文化、行事、祭りを紹介しました。
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また増田地区の伝統的建造物群保存地区については、保存と活用、それぞれにおける活動を紹介し、観光はもちろん移住定住や産業振興につながった例が話されました。

そして大館市。清野氏は市内にある文化財をはじめ、その道を切り拓いた先人、大館独自の文化(秋田杉、曲げわっぱ、きりたんぽなどの食)を紹介し、これまでの取り組みに加え今後のまちづくりの指針を示しました。
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そうそう、シンポジウム当日の午前には「どこでも博物館」事業の一環として、標柱が設置されましたね!
参考記事
名所旧跡にQR付き標柱 大館市、スマホに解説表示

これまでおこなわれてきた歴まち散歩やふるさとキャリア教育、秋田犬など、歴史資源の認識の向上と情報発信の充実を図るという
これにより、大館のシビック・プライドの醸成が進んでいくのでは……可能性が期待と夢を膨らませてくれます。

コメンテーターの北原氏は各地域の報告を踏まえ、「(保存対象が)古いからいいのではなく、そこから新しいものが生まれてくる」可能性をコメントしました。
印象的だったのは宮城県石巻市のある小学校の校歌についてのお話しです。歌詞には、小学校の児童や地域の人が見ている「景観」が書かれています。馴染みのある風景をはじめ、皆が持っている「宝物」を見つけて、まちづくりに残していく、北原氏の言葉には大館市のみならず各地域への教示と期待が込められていました。

氏の言葉を受け、ディスカッションはさらに盛り上がりを見せます。
政策で軸とするものは?具体的な施策は?期待される効果は?
地域間の政策連携をテーマに、各氏は熱く意見を交わしあいました。

最後にコメンテーターの北原氏が繰り返し口にした、使ってこその文化財、という言葉が今も心に響いています。

他の地域に学ぶこと、自分の住むまちを再度見つめ直すこと、まちを想う心が出来ること。
大館の歴史まちづくり計画がどのように進められるのか、今後の展開がとても楽しみです!

スタッフ S

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