おおだて神社めぐり ~大滝薬師神社編~

こんにちは。
本日の記事では久しぶりの神社めぐりシリーズをお送りします。

舞台は大滝温泉街。中心部に位置するのが、本日紹介する薬師神社です。
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大同年間八幡平焼山の噴火によって湧出。伝説によれば、一羽の傷ついた鶴が雑木の茂る荒野に舞い降りたが、数日後嬉々として旅立った。不思議に思った住人がその跡を探したところ、二つの湯元を発見し、それぞれ鶴ノ湯、芒ノ湯と名付けた。人びとは上からの授かりものとして、湯元の近くに薬師堂を建てた。

また、「芒ノ湯」という名称の由来については、紀行家・菅江真澄による『すすきの出湯』に記述がみられます。

その昔不思議な老人が湯を詰めた卵の殻をすすきの苞(つと)につつんで捨てた場所に温泉がわき始めた。そののち人びとはあの老人は神か仏であったのではと考えすすきを植え始めた。秋になると見物客が増え、そのうちに「すすきの出湯」「たまごの湯」という呼称が生まれた。

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鶴が傷を癒したという云われは、霊泉(温泉)の守護、医薬の神としての神社信仰につながりました。
現在、薬師神社前には、湧き出る湯を利用した足湯があります。温泉街に夕陽が射すと、足湯の水面がほんのりと赤くなりました。


古くから伝わる伝説を聞き、ロマンにひたりながら黄昏時の温泉街を後にしました。

スタッフ S
【参考文献】
『大館地方の歴史散歩』鷲谷豊、無明舎出版

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